あなたのイヌが、“それ”をする理由

「いぬの気持ち」っていう雑誌ありますよね。
それと、本屋さんに行くと、最近は「イヌのこころがわかる」とか「イヌの心理がわかる」とか「イヌの気持ちがわかる」とか、そういったタイトルがついた本がたくさん出ています。
やっぱり、誰でも「イヌの気持ち」は気になりますよね。

 「他犬と会ったらやたらに吠える!どうしてそんなことをするのよ」
 「帰ってきたら、家の中がめちゃくちゃ……。ストレス?それとも何かのあてつけ?」
 「さっきからずーっとワンワン鳴いてるのはなぜなの……」
 「どうしてお前は“オイデ”と言ったら逃げるんだ」
 「痛い!噛むな!痛い!なんで噛むんだ!い、痛い!だから噛むなって……」

イヌは、色んな行動をします。
イヌなりに「考えて」のことなのかもしれません。
じゃあ、この「イヌの気持ち」「イヌの心」「イヌの心理」は、どうやったら「わかる」のか。

表情から読み取る?
ボディーランゲージから読み取る?
直接聞いてみる?

色んな考え方があったり、色んな「読み取り方」が紹介されていますが、「こういう気持ちの知り方もありますよ」というものを、ひとつお伝えします。

まず、この「気持ち」「心」「心理」とはなんなんでしょう。
「気持ち」「心」「心理」というのは、目に見えません
この世で、「気持ち」「心」「心理」というものを、「目に見える形」で確認した人はいません。
ただの一人もいません。
でも、誰しもが「こころ」はあると思っています

一応僕は、いま大学で「心理学」を専攻しています。
「心理学を勉強してる」というと、まあ大体「じゃあ、ヒトの心とかわかっちゃうんですか?」って聞かれます。
結論をいうと、さっぱりわかりません。
というか、心理学をきちんと勉強すればするほど、「心とかもう全然わかんねぇな……」となります。

心理学っていうのは、「心って多分あるよねー。みんな持ってるよねー。でも、誰も見たことないんだよねー。でも、確かに“ある”って思っちゃうよねー。なんでこんなことを思っちゃうんだろう。誰も見たことないのに。そもそも心ってなんなんだろうかー」ということを、「科学的に」考える学問です。
「科学的に」なので、やってることはほとんど理系です。
まず、ひたすら実験します。
といっても、怖いことはしません。
色々と工夫しながら、時には脳波だったり、心拍数だったり、皮膚の表面を流れる微弱な電流の強さだったり、行動の速さだったり、行動の持続時間だったり、まあいろんなことを「数値化」していきます。
この「数値化する」っていうのは、科学にはとっても大事なことでって、ここで科学の話をしてもしょうがないので、「イヌの気持ち」の話をしていきましょう。

さて、ここに1頭のイヌと、その飼い主さんがいます。
お散歩中です。
割とのんびり歩いてます。
おっと、角を曲がった先から、別のイヌが歩いてきました。
段々と距離が近づいてきます。
そして、ちょうど曲がり角のところで、2頭は出くわしました。
あーっと!
吠えております。
懸命に吠えております。
著しく吠えております。
飼い主さん困った。
「すいませんすいません」といった風情で、イヌを引きずって歩いていきます。
イヌはまだ吠えています。
なかなか落ち着きません。
興奮度MAXであります。
おや?飼い主さんがなにがしかを独りごちています。

「なんでいっつも吠えるんよ……」

どうしてこの子は吠えるのか。
どんな“気持ち”で吠えているのか
この子が、他のイヌに吠える理由
「科学的に」考えていきましょう。

続きます

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hit1678 について

1978年9月17日生まれ。♂ Dog Life Design ocean style代表。 行動学(行動分析学)に基づいた、イヌの問題行動の改善が専門。 高校卒業後、警察犬訓練士に師事。その後、家庭犬の訓練に従事する。 現在は、問題行動の改善をメインとしつつ、しつけ、トレーニングではなく、「ヒトとイヌの暮らし」を支える「Dog Life Design」というコンセプトで、京阪神をメインに訪問セッションやセミナー講師を務める。 現在、立命館大学大学院応用人間科学研究科応用人間科学専攻(対人援助学領域)に通う社会人大学院生。
カテゴリー: 「イヌを褒める」を考える, イヌの行動の“理由”を考える, 考え方のベースアレンジ タグ: , , , パーマリンク