急にトイレを失敗するようになったというご相談 「褒める」の本質

「ある日から、トイレを急に失敗するようになったんです」

以前、大阪にお住まいのある飼い主さんから、こんなご相談がきたことがありました。
セミナーでは何度となくお話している話と同じなのですが、「褒める」ということの本質がよくわかる話だと思います。

ご相談の内容は、「今まで、ちゃんとトイレシーツの上でオシッコができていたのに、ある日から全然できなくなったんです」というものでした。
お伺いして、実際にお話をうかがったり、様子を見せていただいたりしました。
「全然できなくなった」とはいっても、4~5回に1回程度は成功しているようでした。
でも、成功率は20~25%ほどです。
以前は、「100%できていた」とのことで、飼い主さん曰く「本当に急にできなくなった」というお話でした。

こういう「できていたことが、できなくなった」という場合、飼い主さんの「褒め忘れ」が結構あったりします。
いつの間にか「できることが当たり前」になってしまい、褒めることを忘れてしまうんですね。
人間の場合だったら、たとえば成人している大人に対して「お箸をちゃんと使えて偉いね」などと褒めようものなら、「バカにしてんのか」とかえって気を悪くされそうですが、イヌはそうではありません。
むしろ、ずっと褒めてあげた方がいいんですね。
もし、このブログを読んでいる方で、「前はできていたことが、できなくなってる」という方がいらっしゃったら、是非とも「褒め忘れ」がないかどうかを考えてみてください。
前は、もっと思い切り褒めてませんでしたか?

ということで、カウンセリングにお伺いしたときに、まず最初にそこを聞きました。
「ちゃんと褒めてますか?」と。
飼い主さんの答えは、「もちろん、ちゃんと褒めてます」でした。

実際に褒めている様子を見せてもらうと、それはもう「教科書通りの褒め方」というんでしょうか、しっかりと褒めてらっしゃいました。
身体をしっかり撫でながら、高い声で「いい子ー!」と言うやり方で。
でも、トイレは失敗するのだそうです。
飼い主さんは、色んな「可能性」をお話してくださいました。

 「私がパートに出る時間を増やしたせいで、寂しいのかもしれない」
 「娘が大学生になって、帰りが遅くなったからストレスがたまってるのかも」

「とにかく何か信頼関係が崩れるようなことがあったに違いない」というお話でした。

でも、実際はそうではなかったんです。
勘のよい方は、もうお分かりかもしれませんね。

続きます

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hit1678 について

1978年9月17日生まれ。♂ Dog Life Design ocean style代表。 行動学(行動分析学)に基づいた、イヌの問題行動の改善が専門。 高校卒業後、警察犬訓練士に師事。その後、家庭犬の訓練に従事する。 現在は、問題行動の改善をメインとしつつ、しつけ、トレーニングではなく、「ヒトとイヌの暮らし」を支える「Dog Life Design」というコンセプトで、京阪神をメインに訪問セッションやセミナー講師を務める。 現在、立命館大学大学院応用人間科学研究科応用人間科学専攻(対人援助学領域)に通う社会人大学院生。
カテゴリー: 「イヌを褒める」を考える, ベースアレンジ, 考え方のベースアレンジ タグ: , , パーマリンク