イタズラを、褒めてなおす

「褒める」ということについて、まだまだお話します。
今度は、「褒めることで、イタズラがなくなった」というお話。
日本では、室内飼いが多いということもあって、「イタズラ」に悩まされる方も少なくありません。

 「ゴミ箱をひっくり返してあさる」
 「ソファやカーテンを噛んで遊ぶ」
 「テレビのリモコンをかじる」
 「スリッパや靴を咥えて走り回る」
 「テーブルやイスなどの脚をかじる」
 「壁紙を噛んではがす」

「イタズラ」の例は、挙げればいくつでも出てきます。
上に挙げた例は、神戸市のあるわんちゃんが、実際にやっていた「イタズラ」です。
また、このわんちゃんの場合は、「物を咥えて走り回る」という行動が一番多く、飼い主さんもそこに困ってらっしゃいました。
毎日数回、追いかけっこが続いていたわけですね。

さて、イタズラの対処としては、「予防」が第一に挙げられます。
「噛まれて困るものは、とにかく片付けておく」ということですね。
ただ、それでも「家具をかじる」とか、「部屋の角をかじる」「壁紙をはがす」というのは、「片付けられない」ものなので、予防だけでは対処できません。
「ビターアップル」という、苦い味のするスプレーを、あちこちに吹きかけておくという対応も一般的ですが、まったく効かないイヌもいます。
そこで、やはり大事になるのが「褒める」です。

何度も繰り返し書いていますが、大事なことは「問題を減らそう」ではなく、「適切な行動を増やそう」です。
イタズラの場合であれば、たとえば「オモチャで遊ぶ」「イヌ用のベッドで寝る」「飼い主の足元で大人しくする」などが、「適切な行動」ということになるでしょうか。

この神戸市のわんちゃんに対しても、同様のアドバイスを行い、以下の行動をしているときに、必ず「褒める」ということを続けてもらいました。

 ・自分のオモチャで遊ぶ
 ・イヌ用ベッドに乗る、ベッドでくつろぐ
 ・クレート、サークルに入る、入ってくつろぐ
 ・足元で座る、フセをする

これらの場面で、必ず「褒める」ことを続けた結果、「イタズラ」はどんどんと減少していきました。
まず最初になくなったのは、壁や家具をかじるという行動です。
同時に、「オモチャで遊ぶ」という行動が、どんどん増えていきました
また、「足元でじっとしている」「自分のベッドや、サークルでくつろぐ」という行動も、どんどん増えていきました
ときには、自分からサークルに入って、ずっと寝ているなんてことも出てくるようになりました。
時折、飼い主さんがうっかり片付け忘れたタオルだったり、ティッシュだったりを咥えることもありますが、以前のように追いかけっこにはなりません。
もし咥えたとしても、すぐに離してくれるようになりました。
それももちろん「咥えているものを離したら褒める」ということを、しっかりやっていった結果です。

実際には、「褒める」以外にも細かなテクニックや、「褒め方」そのものも工夫したのですが、やはり基本は「褒める」です。

さて、トイレのしつけ、無駄吠え、イタズラとみてきたわけですが、この3つの事例を通してお伝えしたい大事なポイントというものがあります。
それはどんなものか、おわかりになりますか?

続きます

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hit1678 について

1978年9月17日生まれ。♂ Dog Life Design ocean style代表。 行動学(行動分析学)に基づいた、イヌの問題行動の改善が専門。 高校卒業後、警察犬訓練士に師事。その後、家庭犬の訓練に従事する。 現在は、問題行動の改善をメインとしつつ、しつけ、トレーニングではなく、「ヒトとイヌの暮らし」を支える「Dog Life Design」というコンセプトで、京阪神をメインに訪問セッションやセミナー講師を務める。 現在、立命館大学大学院応用人間科学研究科応用人間科学専攻(対人援助学領域)に通う社会人大学院生。
カテゴリー: 「イヌを褒める」を考える, ベースアレンジ, 考え方のベースアレンジ タグ: , , パーマリンク